退職代行を当日に依頼するとき、会社へ電話する前の確認に時間がかかる原因の多くは「勤務先情報が分からない」「契約期間が分からない」「貸与品を把握していない」といった情報不足です。全部を完璧に用意する必要はありませんが、最低限の情報を先に整理すると初回連絡まで進みやすくなります。ここでは、当日から出社しないことを希望する人が準備しておきたい7項目を、実際の確認方法まで含めて説明します。
1. 勤務先の正式名称と電話番号
まず会社へ連絡するための基本情報をそろえます。「いつも○○店と呼んでいる」だけでは法人名が分からない場合があるため、給与明細や雇用契約書を確認してください。
- 法人・会社の正式名称
- 店舗名・事業所名
- 代表電話番号
- 店舗・部署の電話番号
- 人事・総務の電話番号が分かればその番号
Googleマップ等の第三者情報だけに頼らず、会社の公式サイトや給与明細など本人の雇用先が分かる資料を優先してください。派遣社員は派遣先だけでなく派遣元会社の情報も必要です。
2. 自分の所属と社員情報
会社の代表電話へかけたとき、同姓同名の社員がいたり、店舗数が多かったりすると本人確認に時間がかかります。
- 所属部署
- 店舗名
- 直属上司・店長・責任者
- 社員番号・スタッフ番号
- 入社日が分かれば入社日
入社日が正確に分からない場合は「2025年4月頃」のような情報でも構いません。分からない項目を推測で書かず、「不明」と伝える方が安全です。
3. 雇用形態と契約期間
正社員、アルバイト、パート、派遣社員などの雇用形態を確認します。それに加えて、契約期間の定めがあるかも重要です。
雇用契約書・労働条件通知書に「期間の定めなし」「○年○月○日から○年○月○日まで」といった記載があります。有期雇用の場合は契約満了日を伝えてください。
派遣社員の場合は、派遣先との就業期間ではなく、派遣元との雇用契約期間も確認します。詳しくは派遣社員の退職代行は誰に連絡する?をご覧ください。
4. 希望する退職日と有給休暇
「今日から会社へ行かない」という希望だけでなく、希望退職日を決めます。退職日が未定の場合は、「最短で退職したい」「有給を使い切って退職したい」など本人の優先順位を伝えてください。
有給休暇が残っている場合は、分かる範囲で残日数を確認します。勤怠アプリや給与明細に表示される会社もあります。本人の認識と会社の記録が違うこともあるため、最終的には勤務先へ確認します。
会社との交渉で「第一希望日は○日だが、○日までなら譲歩できる」という範囲を事前に決めておくと、電話中に毎回本人確認を挟まずに済むことがあります。ただし、重要条件を本人の承諾なく変更することはありません。
5. 会社から借りている貸与品
手元に会社の物がある場合は一覧化します。
- 社員証・入館証
- 制服・作業着・名札
- 鍵・セキュリティカード
- 会社PC・スマートフォン・タブレット
- 社用車の鍵
- 法人カード・ETCカード
- 会社資料・マニュアル
返却前に「何を何点返したか」を写真やメモで残すと、後から返却漏れを確認しやすくなります。郵送の場合は追跡番号も保存しておきましょう。
6. 会社に置いている私物
出社しなくなると、デスクやロッカーの私物を取りに行く機会がなくなります。会社へ連絡する前に、できるだけ具体的に思い出してください。
- 私服・靴
- 文房具
- 水筒・食器
- 充電器・イヤホン
- 資格証・本人所有の書籍
- その他高価な私物
「私物があります」だけでなく具体的な品目を伝えると会社側も探しやすくなります。郵送や着払いで返却してもらえるかを確認します。
7. 会社から受け取りたい書類
退職後に必要になりやすい書類を先に把握しておくと、会社への確認漏れを減らせます。
- 給与所得の源泉徴収票
- 離職票1・2(必要な人)
- 雇用保険被保険者証(会社が保管している場合)
- 健康保険資格喪失に関する証明(必要な人)
- 退職証明書(必要な人)
国税庁は、年の途中で退職した人の給与所得の源泉徴収票について退職後1か月以内の交付を案内しています。雇用保険の基本手当の申請では離職票が使われます。
追加で準備しておくとよいもの
- 雇用契約書・労働条件通知書
- 直近の給与明細
- 有給残日数が分かる画面
- 会社の就業規則が手元にあればその内容
- 会社から届いているLINE・SMS・メール
- 未払い給与・残業代を確認したい場合の勤怠資料
ただし、退職準備のために会社の機密資料や顧客情報を無断で持ち出すことは避けてください。自分の雇用条件や勤怠を確認するための資料と、会社秘密の資料は分けて考えます。
当日依頼の前にやらない方がよいこと
焦っていると、会社のグループLINEへ退職宣言を送る、同僚全員をブロックする、貸与品を適当な場所へ置いて帰るなど、後から確認が難しくなる行動を取りがちです。
- 勤務先からのメッセージをすべて削除する
- 会社貸与端末を初期化する
- 会社データを私物端末へコピーする
- 会社の鍵を無断で郵便受けへ入れる
- 返却記録を残さず貸与品を発送する
退職代行へ依頼した後は、担当者から勤務先への連絡前の案内があるまで、重要な物品・データを勝手に処分しない方がスムーズです。
準備が全部できなくても相談は可能
「有給残日数が分からない」「上司の名字しか分からない」といった状態でも、分かる範囲から確認できます。重要なのは、分からないことを推測で埋めず、そのまま担当者へ伝えることです。
今日中の会社連絡を希望している場合は、次回出勤日時を最優先で伝えてください。NEXT FINEでは必要情報の確認と決済完了時刻に応じた初回連絡予定時間をご案内します。
30分しか時間がないときの優先順位
出勤までほとんど時間がない場合、7項目すべてを完璧にそろえる必要はありません。優先順位は、①今日の出勤時刻、②勤務先名と電話番号、③雇用形態、④本人の退職意思、⑤希望退職日です。この5点を先に伝え、貸与品や私物などは続けて確認します。
派遣社員なら「派遣元会社名」を上位に追加してください。会社への最初の連絡先を間違えると時間をロスするためです。
書類が手元にない場合の確認方法
雇用契約書が見つからないときは、給与明細、勤務先アプリ、採用時のメール、派遣会社マイページなどを確認します。有給残日数が分からなければ「不明」と伝え、会社側へ確認します。分からない項目を想像で埋めるより、確認できていないことを明示する方が安全です。
会社名も店舗名しか分からない場合は、給与振込名義や会社公式サイトの運営会社情報から確認できることがあります。担当者へ分かる情報をそのまま共有してください。
準備した情報は退職後にも使う
勤務先住所、会社の正式名称、退職日、最終給与日、退職書類の発送予定は、退職後の手続きでも確認する情報です。一時的なメモではなく、スマートフォンのメモ等にまとめておくと便利です。
特に離職票・源泉徴収票が届かない場合、「いつ発送予定と聞いていたか」が分かると再確認しやすくなります。退職代行を使う場合でも、自分の退職手続きの記録は残しておきましょう。
参考にした公的情報
制度や手続きは勤務先・雇用形態・個別事情で変わるため、以下の公的情報も確認してください。