日曜の夜、連休最終日、仕事から帰宅した直後などに「明日から会社に行きたくない」と強く感じることがあります。退職を決めている人もいれば、「明日の出勤だけがどうしても無理」という人もいます。大切なのは、今の気持ちだけで焦って手続きを進めるのではなく、退職意思が固まっているのか、会社への連絡をどうするのか、明日までに何を準備するのかを整理することです。
明日出勤できないときの選択肢
「明日会社に行きたくない」という状態でも、すべての人が退職代行を使う必要があるわけではありません。まず、自分がどの状態に近いか考えてみましょう。
- 退職する意思は固まっており、自分では会社へ伝えられない
- 退職したいが、退職日や有給について会社と話すのが難しい
- 退職するかは決めていないが、明日だけ休みたい
- 会社からの電話や上司とのやり取り自体が大きな負担になっている
退職意思がまだ固まっておらず「明日だけ休みたい」のであれば、退職代行を契約する前に休暇・欠勤の連絡という選択肢もあります。一方、本人の退職意思が明確で、会社へ直接伝えることが難しい場合は、退職代行を利用して意思伝達を進める方法があります。
退職を決めている場合に確認したい3つのこと
明日の出勤前に会社へ連絡してもらいたい場合、次の3点をまず決めます。
1.本当に退職する意思があるか
退職代行が会社へ連絡した後に「やっぱり退職しません」となると、勤務先との関係や手続きが複雑になることがあります。会社へ退職意思を伝えてよい状態かを確認してください。
2.希望する退職日はいつか
「明日から出社しない」ことと「明日付で退職する」ことは同じではありません。退職希望日、有給休暇、欠勤期間などを分けて整理します。
3.本人への直接連絡をどうしたいか
会社から本人確認や事務手続きで連絡したいと言われることがあります。退職交渉については窓口を退職代行側にしてほしい、本人への電話は控えてほしい、SMSなら確認できるなど、希望を事前に伝えます。
今夜のうちに準備しておくとよいもの
翌朝になってから会社名や電話番号を探すより、寝る前に次をメモしておくと申込みがスムーズです。
- 勤務先名・店舗名・部署名
- 勤務先の電話番号
- 直属上司・責任者名
- 次回出勤時刻
- 雇用形態・契約期間
- 希望退職日
- 有給残日数が分かれば日数
- 制服・社員証・鍵・PC等の貸与品
- 会社に残している私物
- 会社から受け取りたい書類
特に雇用契約書や給与明細は、勤務先の正式名称・雇用形態・契約期間を確認するのに役立ちます。スマートフォンで撮影しておくと、担当者へ内容を共有しやすくなります。
会社と直接話さずに退職手続きを進められる?
退職代行を利用する大きな理由の一つが「上司へ自分から退職を言えない」「会社から電話が来ても話したくない」というものです。退職意思の伝達や勤務先との窓口を第三者に任せることで、直接のやり取りを減らせる場合があります。
ただし、会社側から本人確認、本人名義での退職届、各種書類への署名などを求められることがあります。その場合でも、電話で上司と長時間話すことと、必要な書類手続きを本人が行うことは別です。何が本人対応必須なのかを勤務先へ確認し、郵送・電子手続きなど非対面で進められないか整理します。
明日から有給休暇を使いたい場合
有給休暇が残っている場合、「明日から退職日まで有給にしたい」という希望を会社へ伝えることがあります。まず本人が把握している残日数を伝え、会社側の勤怠記録と照合します。
厚生労働省の労働局は、退職予定者も在籍中は年次有給休暇を取得する権利があり、退職日以降への時季変更はできないと案内しています。ただし、実際に何日取得できるかは残日数・所定労働日・退職日によって異なります。会社との調整が必要な場合は、労働組合による交渉の対象になります。
「明日行かない」だけでなく退職後まで考える
退職代行を利用するときは、最初の会社連絡だけで終わりではありません。次の手続きまで確認すると、「辞めた後に何をすればいいのか分からない」という状態を防げます。
- 退職届の提出
- 制服・社員証・鍵等の貸与品返却
- 会社に置いた私物の受取
- 最終給与の確認
- 源泉徴収票の受取
- 必要に応じて離職票の受取
- 健康保険の切替・資格確認書等の返却
国税庁は、年の途中で退職した人の給与所得の源泉徴収票について、退職後1か月以内に交付するよう案内しています。また、雇用保険の基本手当の手続きでは離職票1・2を使います。次の勤務先がすぐ決まっていない場合は、健康保険・年金・雇用保険の手続きも確認しておきましょう。
安全や健康に関わる緊急性が高い場合
退職代行は勤務先への退職連絡や手続きを進めるサービスであり、医療・警察・緊急保護の代わりにはなりません。暴力、監禁、差し迫った危険など安全確保が最優先となる状況では、退職手続きより先に適切な公的機関へ相談してください。
また、体調不良がある場合、退職手続きとは別に医療機関の受診や休養が必要になることがあります。退職代行を使えばすべての問題がその日のうちに解決するわけではないため、必要な支援を分けて考えることが大切です。
「明日会社に行きたくない」ときのよくある質問
夜中に依頼して翌朝会社へ連絡してもらえますか?
24時間受付の場合、夜中でも申込みを送れます。会社への連絡時刻は必要情報の確認・決済完了時刻や勤務先の営業時間によって決まります。
会社から電話が来たら出ないといけませんか?
依頼後は担当者からの事前案内に従ってください。退職交渉の窓口を一本化する一方、本人確認など本人対応が必要な事項が出ることもあります。
退職届を会社へ持って行かないといけませんか?
会社指定書式の有無と提出方法を確認します。郵送で対応できる勤務先も多いため、出社以外の方法を確認します。
会社から返ってきやすい回答と、その後の確認
「明日から行かない」と伝えたとき、会社の反応はさまざまです。「退職届を送ってください」とすぐ手続きへ進むこともあれば、「まず本人と話したい」「引き継ぎしてほしい」「退職日はもっと先にしてほしい」「有給は確認して折り返す」といった回答になることもあります。
このとき大切なのは、会社の最初の発言だけで諦めたり、逆にその場で言い争ったりしないことです。何を理由にその回答をしているのか、会社として正式な回答なのか、いつまでに再回答できるのかを整理します。本人の希望と会社の回答に差がある場合は、どこが争点なのかを明確にして交渉します。
「明日行かない」と決めた後の24時間でやること
- 退職意思と希望退職日を決める
- 勤務先情報と次回出勤時刻を確認する
- 雇用契約書・給与明細を探す
- 貸与品を一か所にまとめる
- 会社に残した私物をメモする
- 退職代行へ必要事項を入力する
- 会社への連絡予定を確認する
ここまで整理できれば、「とにかく明日行きたくない」という漠然とした不安が、具体的な手続きに変わります。退職日や有給についてすぐ結論が出なくても、まず本人の意思を明確にして会社へ伝えるところから進めます。
転職先が決まっている場合に確認すること
次の会社への入社日が決まっている場合は、現在の会社の退職日との関係を確認してください。社会保険や雇用保険の手続き、源泉徴収票の提出など、転職先から求められる書類が出ることがあります。退職代行へ依頼するときに次の入社予定日を必ず伝える必要はありませんが、退職日を決める上で本人側の重要条件になる場合があります。
参考にした公的情報
制度や手続きは勤務先・雇用形態・個別事情で変わるため、以下の公的情報も確認してください。